法人向け決算サービス・費用について

法人税にまつわる話

ここでは、法人税と、それにまつわる個人事業主の事業所得に掛かる所得税の関係について、お話しましょう。

法人に掛かる法人税はいくら掛かるのですか?
また、そもそも法人と個人どちらがお得ですか?

この種の質問は、実は禅問答のような漠たる質問なので、お答えしにくいです。法人税の課税方法は、法人税法により細かく規定され、具体的な状況により、課税対象の法人所得(利益)が異なります。だから、税務署の役人に言わせると、「いやあ、具体的な数字がないとお答えできませんねえ」と云うことになります。

しかし30年のキャリアを誇る当税理士事務所としては、ご批判を承知で、そのような質問をされる方に何とかお答を出したいと思います。

(1) 法人税の計算方法

法人所得は、どのような手順で算出されるのですか?

  • ① まず、会計慣行に従って作成された会計帳簿から導き出された決算に基づいて、まず会計上の当期純利益(税引き前の純利益)を算出します。
  • ② 次に、その当期純利益を基にして、法人税法上で、損金にならない会計上の費用を、所得に加算します。
  • ③ 同時に、法人税法上で、益金にならない会計上の売上(収益)を減算します。
  • ④ そして、それらの加算・減算した金額が、法人内部に留保されているものか、そうではなく社外に流出してしまったものなのかを判断して、別計算もします。更に社外流出したものでも租税特別措置法で社外流出にならないもの等も別計算します。その計算表は「別表」と言われ、一般的には1~16号様式の計算表があります。ここでは下記の2表を使って計算されます。

    ? 別表4(法人税法上の利益=所得を計算する様式)
    ? 別表5-1(法人税法上の純資産を計算する様式)

     そして、その税法上の課税所得を基に、税額の計算がされます。その計算表は、別表1と呼ばれます。この表が青色のものは、青色申告です。複式簿記で経理され、所定の証拠書類の記録や保存を適正にやれば、いろいろな恩典が受けられます。

? 別表1(税額を計算する様式)

(2) 法人税申告書

法人税はどのように申告するのですか?

それは、会計慣行に従った決算書から、法人税法に特有の調整をして、法人税の課税所得を導き出します。その課税所得に税率を掛けて法人税の税額を計算します。

ですから、法人税申告書は、次のような書類から成り立っています。

  • ①  決算書
  • ②  定時株主総会議事録(決算承認書)
  • ③  法人税別表1~16等
  • ④  消費税申告書
  • ⑤  法人税内訳書 (決算書上の勘定科目の明細金額等)
  • ⑥  法人概況書 (税務署が納税者の状況を把握する経営報告)
  • ⑦  e-tax電送記録書面 (法人税、消費税及び地方税)
  • ⑧  付属書面(任意)

    イ.   税理士の委任状
    ロ.   地方税申告書写し
    ハ.   税理士の状況報告書(税理士法第33の2条書面)
    ニ.   税理士の会計検査報告書(『チェックリスト』。税理士が社長に報告するもので、税務署を含め、政府○公機関が適正な納税の実を上げる手段の一つとして推進しています)
    ホ.  経営分析報告書
    ヘ.  経営計画書(社長から当事務所への報告が必要です)

(3)  税務調査への心構え

        大抵嫌われ者ですが、日本の税務署の職員のモラルは高く、社会保険庁 職員のような不勉強な堕落した役人が多い役所とは違います。彼らは法に基 づいて、それなりに仕事をしています。ですから納税者の皆さまも、そのこと   をわきまえ、税務調査では、真摯に臨むべきです。   また、税務署の署は所と違います。告発権力を持った強い政府機関です。納税者も税務署の後ろに検察庁や裁判所があると思って対処しましょう。税務に関する聴聞、弁明は、なるべく税理士を通すようにしましょう。弊社では、電話応対による税務調査への対応は無料となっています。

(4) 法人税率
  • ① 法人税

    法人税とは、国税ですが、法人の所得(利益)に対して課税さる税です。利益は売上-費用で計算します。小規模法人では、法人の年間利益が800万円で軽課税率の適用・不適用に別れていますが、軽課税率適用範囲で収まると思います。その程度の利益(所得)に対しては、税法規定で軽減税率が適用され、その法人税率は18%です。

  • ② 地方法人特別税

      法人事業税は、法人事業税(地方税)と地方法人特別税(国税)に別れています。後者は国税ですが、結果的には地方特別譲与税として、県に再配分されます。

      それで、税額計算の書式(第六号様式)としては、地方税の書類として分類されています。実態としては、法人所得で年400万円までの税率は、法人所得(利益)の2.7%×0.81=2.187%となっています。

(5) 法人地方税

法人地方税は、①法人事業税、②法人県民税、③法人市区村民税に区分されています。

②+③は合計は、法人都民税と同じ結果になりますが、法人税額の17.3%(法人所得の3.114%)となります。①法人事業税は法人所得金額の5%です。この5%という税率の内訳は、東京都の場合では、所得割2.7%と地方特別税(法人所得の(2.7%×0.81法率=2.187%))の合計税率(4.9%)です。地方税合計では法人所得(利益)の8%になります。

そして法人の実効税率としては、法人所得(利益)で年400万円までの法人については、法人税率18%とこの8%で26%ということになります。これが法人所得(利益)で年800万円になると、法人の実効税率は27.3%程度になります。

ここでは、法人所得が年400万円までの話をしました。参考までに2.7%に対応する事業税で、法人所得が年401万円~800万円の部分の税率(法人所得割りの税率)は4.0%、法人所得が年801万円以上の部分は5.3%です。結構な高率になっています。

(6) 法人税等の合計の税率

だから零細小規模法人の実効税率は、ざっくり云えば、法人所得(利益)の26%と、赤字法人も支払う均等割り額の7万円と言えるでしょう。良く言われる40%と云うのは、中堅企業以上の概算税率のイメージが強いです(課税所得が2,700万円で40%です)。

もう少し親切に例示をしましょう。法人の課税所得(利益)が50万円なら、法人の税金合計は均等割り7万円の他に、13万円(26%)、100万円なら26.1万円(26%)、200万円なら52.2万円(26%)、400万円なら104.5万円(26%)となります。

この場合の法人の課税所得(課税の対象になる利益)は、年間売上高から、年間経費を差し引いた差額です。役員報酬もこの経費(損金)の一つです。つまり今、紹介した法人所得(利益)は役員報酬を控除した後の法人所得(利益)ということになります。

節税戦略としては、上記の法人税率26%と、個人の所得税・住民税合計の税率と比べて、どちらが法人・個人を通じた税金が安いかという判断をすることになります。

(7) 個人事業者の個人所得税と法人の違い

   上記(6)の例で、800万円の事業所得があった人は、毎年3月15日の納期限までに200.4万円を支払うことになります(負担税率25%)。 この程度になってくると、法人税の実効税率26%と比べて、どちらでも大した違いはないことになります。

社会保険負担を考えると、法人税を課して、役員報酬はもっと低く抑える方が有利となるでしょう。このように役員報酬の取り方は、社会保険料にも睨みを利かせる必要があります。社会保険料の合法的な見直し戦略について興味のある方は、別の話になりますので、当事務所(税理士堂上孝生Tel.03-5548-600又はdogami@taxes.jp)にお問い合わせください。社会保険の問題なのでここでは割愛します。

以上

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