法人向け決算サービス・費用について

グループ法人課税

社長一族の会社が2社あると、まずこのグループ法人課税の適用を受けることになります。 また積極的にこの制度を利用すると、驚くほどの節税戦略が生まれます。

Ⅰ 要点整理
  • 1. 平成22年4月1日以降に開始する事業年度から適用されます。
  • 2. 申告者は、グループ会社でもそれぞれが申告します(単体適用)。
  • 3. グループ法人であれば、強制適用です。
  • 4. 「完全支配関係」の考え方が新たに導入されました(法定概念)。

(1) 完全支配関係とは、一の者(例えば田中一郎氏)が法人の発行済株式等の全部 を直接もしくは間接に保有する関係(当事者間の完全支配関係といいます。)又は田中 一郎氏との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互間の関係をいいます(法人 税法第2条12の7の6)。

(2) 当事者間の完全支配の関係
当事者間の完全支配の関係は、田中一郎が法人の発行済株式等(自己株式及び5%未満 のストックオプション株式を除く)の全部を保有する場合における田中一郎とその法 人との間の関係をいいます(直接完全支配関係。)。

備考: 田中一郎には、親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)、内円の夫(妻)、使用人、 生計を一にする他人等が含まれます。

Ⅱ 所得計算の仕方等

完全支配関係にある法人間の取引は、100%グループ関係が続く限り、多くの取引で所得 はないものとみなされます(非課税)。アアクス堂上税理士事務所ならずとも直ぐに小規模 同族会社間で、戦略構築に動く必要がある制度が実現します。
対象は、日本国内に本店がある株式会社等の普通法人です。詳しくは協同組合等も含み ますが、外国法人や、普通法人課税を受けない事業形態の法人は除外です。

1. 資産の譲渡等

一定の資産(譲渡損益調整資産)を100%グループ法人間で譲渡した場合には、簿価で譲 渡しなければならない(法人税法第61条の13①、令122の14①)。

(1) 譲渡損益調整資産
100%グループ法人間で譲渡される簿価1,000万円以上の次の資産をいいます(法人税 法第61条の13①、令122の14①で譲渡損益調整資産と命名されました)。

  • 固定資産(建物は棟ごと、減価償却資産はユニットごと、土地等は一筆又は一体使用の場合は一団の土地等ごと)
  • 棚卸資産たる土地等(借地権等を含む)
  • 有価証券(銘柄ごと)
  • 金銭債権(契約書ごと)
  • 繰延資産

但し次のものを除きます。

  • 売買目的の有価証券
  • 売買目的のために譲渡を受けた有価証券
  • 譲渡直前の簿価が1,000万円未満の資産

(解説) 棚卸資産のように通常、短期間でグループ外への売買移転される(予想)のもの、及び簿価が1,000万円未満の小額の資産については、譲渡損益の調整対象から除外されています。

(2) 適用時期
この資産の譲渡取引の規定は、平成22年10日1日以後に行う譲渡、組織再編について適用されます。

2. 100%グループ内の受取配当等

法人税法では二重課税の排除の観点から100%グループ内の内国法人が受ける配当等の 額について、次の区分に応じて、各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しな いこととされました。

(1) 完全子法人株式等

  • イ) 剰余金の配当等の場合
    計算期間中継続して完全支配関係が必要です。
  • ロ) みなし配当の場合
    効力発行日の前日において、完全支配関係が必要

(2) 適用時期
100%グループ法人間の受取配当等の益金不算入の規定は、平成22年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

3. 100%グループ法人の間の寄付金

(1) 寄付金(支払い)の損金不算入
寄付金の支出側では、全額を損金不算入とします。

(2) 寄付金(受取側の受贈益)の益金不算入
寄付金の受取り(受増益)は、益金不算入とします。
これは100%グループ法人の間の資金移動は、ほぼ自由に行えることになります。

なお、受増益の額は、寄付金、拠出金、見舞金その他の名義を問わず、金銭その他の 資産、経済的な利益の贈与、又は無償供与(費用になる交際費、福利費、見本代等は 除く)はその供与を受けた時の時価によります。

(3) 適用除外
イ) 個人(親族等)による完全支配関係の場合

解説: この寄付金の授受は、100%グル―プ法人の間の取引でのみ有効
A社とB社は、法人間に持株関係はないので、不適用となります。
これは、相続や贈与による潜在的な脱税行為を防止するためです。

ロ)子会社間(S1・S2)が、親会社(P)による完全支配関係がある場合

解説: 上記の場合は、S1社、S2は社、P社により100%グル‐プ法人であるので、不利益なく、資金の移動ができることになる。

(ハ) 個人(親族)による100%グループ支配の場合

解説: 個人を通じた100%グループ支配だけでは、対象になりません。
「100%グループ法人」間の取引に限定された規定です。

4. 現物分配の譲渡損益

(1) 現物分配の意味
法人(普通法人)が株主等に次の理由により、金銭以外の資産の交付をすることを現 物分配といいます。

解説: 現物分配は組織再編成の一環として位置づけられ、非適格分配現物分配の 場合には時価により譲渡損益を計上し、適格分配現物分配の場合は、帳簿価格により 譲渡されたものとみなされます。
今後は、孫法人の兄弟化の方法として、現物分配、寄付、無対価分割が考えられる でしょう。

     現物分配による孫会社の兄弟化

(2) 適格現物分配

適格現物分配とは、内国法人を現物分配法人とする現物分配のうち、その分配を受 けるものが、分配の直前において、完全支配関係にある内国法人(普通法人又は協同 組合等に限る)のみであるものをいいます(法人税法第2条12の15)。

なお、適格現物分配の場合、非現物分配法人においては、繰越欠損金額の利用制限 及び特定資産の譲渡損失等の損金不算入制度の適用対象とされます。

     現物分配の適格要件

(3) 非適格現物分配による資産の移転

現物分配を行った場合は、適格現物分配に該当する場合を除き、その資産の移転に ついて時価により譲渡したものとして譲渡損益を計上します(法人税法第62条の5)

解説: 適格が得か、非適格が得かは、状況により判断する必要があります。


以上

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